新 お気楽日記

日常を徒然なるままに。

穴の話

先日旅行で飛行機に乗ったとき、もらってきた機内誌。機内誌というのは、基本的に売るためのものじゃない(買うこともできるけどね)。こういう売ることが目的じゃないもので内容がしっかりしているものっていうのは、作り手がどれだけポリシーを持って編集しているかがわかると思う。実際自分も企業の社内報や広報誌、会員向けの会報なんかに携わる機会が多いので、すごく興味がある。大きく分けて2種類。
売るわけじゃないので決められた内容が間違いなく載っていればそれでOK! or 売るわけじゃないのでやりたい企画をバンバン載せる。機内誌は私の知る限り後者。こういうの作ってる人は楽しそうだな〜。
で、そんなことはおいといて。


その中に養老孟司さんのエッセーが載ってまして、そこに書いてあったことがまさに最近よく思うことで。でも私の拙い表現ではまったくもって上手く表現できないことでありまして。「そうそう、そうだよ〜」とね。
「自分に合った仕事をしたい」と言う若者がが多いようだが、大きな勘違いだ、と。仕事というのは社会のニーズであり、あなた向きの仕事を誰かが用意してくれるわけじゃない。そんなものは探したって見つからんよ。自分にあった仕事と言ったってその「自分」って一体何なのよ。自分はこうだと思いこんでいるだけかもしれないじゃん。周りを自分に合わせるより、自分が合わせた方がいいんじゃない?ということを氏は夫婦に例えてとてもわかやすく書いていた。そして自分すら変えられない人が他人を変えることなどできないのだと。自分に合った仕事などというのは幻想だ。それがわかっているならフリーターも悪くはない。いろいろな会社のトップを次々と務めていくプロのビジネスマンは本物のフリーターだと。
これだけ端折るとわけわかんないかもしれないですけど、「ニッチ産業=穴埋め作業」というような見出しがついています。起業というのは社会にあいている穴を見つけて埋めること。それができれば即商売として成り立つ。とにかく仕事に就き、身体を動かして現場の作業を知ることだ。どの穴も外側から見て全体がわかるほど単純な形はしていない。考えてないで入ってみろ!(実際はもっと素敵な文章でございます)


気持ちいいですね〜。ソフトな文体でこれだけハッキリ書いていただけると。「やりたいことが見つからな〜い」とかほざいている奴に突きつけたい気分です。と同時に、自分も仕事にブチブチ言っていることを反省いたしましたです。やってみますとも、どんな仕事でも。やってから文句言うことにします。この際とりあえず開いている穴には入っちゃいます。でもやっぱりこの年齢になってくると、入る穴も選びたい感じがしてくるんですけどね。