新 お気楽日記

日常を徒然なるままに。

五瓣の椿 第五回

いきなりですがサックリ最終回。5人目の殺しは実の父親がターゲット!の回です。

こうなるだろうな〜、いやきっとこうなるよな〜、という予測に寸分違わない展開に最終回だというのに見る方はダレダレ(笑)。「あ?なに?終わった?終わったのね?」というくらいに盛り上がりに欠ける最終回でした。なんでこのドラマがなんたら賞をもらってるのかよくわからんくらいだー(笑)。と、ひとこと叫んで置いて…しかし今回は堺さん観察としては見どころ満載♪


徳次郎はなんと前回の家出からお店に帰っていないようです!生真面目だけが取り柄みたいなオトコだったのに(笑)。徳次郎さんは単純におしのちゃんが生きているのを知っていて、そしてヤバイことしているというのを知っていて…というだけのことなので、徳次郎さん本人に店に戻れない理由があるわけじゃないのにー。それほどおしのちゃんを思っている割りにはワキが甘いというか…何してんだ?この人は!というくらい、なーんもしてない(笑)。
なんと近くのお社で寝起きしているというじゃーありませんか!なんじゃいー、一夜を共にするほどの仲になったんだから、おしのちゃんの家に泊めてもらえばいいものを(笑)。そもそも徳次郎さんの取り分のお金も使い込んでるおしのちゃんなんだから!!雨露凌げるようにしたれ!と、見当違いの腹立たしさがあったりして。
しかも近所のお社にいるもんだから、知り合いにそのぼろっちい姿を目撃されて、おこよちゃんに知らされてしまいます…まったくワキが甘い!
髪も乱れて、埃にまみれたヨレヨレの着物で、でも目だけはあの調子で大きく見開かれて炯々としている姿は眼福ではありますけれどもねえ。ボロボロ堺…いいな…(笑)。

そのボロボロ徳次郎さんが向かった先はやはりおしのちゃんの家。一応周囲をうかがってはいますが、基本ワキの甘い男なのでドンドン!と戸を叩いては「徳次郎です!」なんて叫んじゃって誰が来てるか近所にもこれじゃーバレバレでしょうねえ。そしてこの姿を実におこよちゃんに目撃されているのです。ダメでしょ…こんな男(笑)。
おこよちゃんはヒジョーに洞察力が優れているらしく(笑)、家から出てきて徳次郎さんを引きこんだ女性を見て「おしのちゃん、生きてたんだ!」と。
その頃町では「武蔵屋おしの」の名前と似顔絵入りで連続殺人がどどーんと読売に載っており、お奉行も「早くひっとらえろ〜!」と不機嫌全開。阿部与力も弱っている状態。ここらあたり、探索するも居所を突き止められず、逆に「最後の人を殺したら、私はあなたの手でお縄になりたい」という、読み方を間違えるとヘンな勘繰りをしたくなるような文を受け取る始末。しかもそれを茶店で読んでいる姿を、おしのちゃん本人に見つめられているという。与力!あんたもまたワキが甘すぎ!終いには「おしのー!おしのー!」とその場で叫び、隠れるおしのちゃんに聞こえるところで「あの娘はそういうことのできる娘ではない。父の恨みを晴らそうと間違えてしまっているのだ」と、泣き落としのセリフを天然で手下に訴えるという…なんだか…かわいいな…阿部与力(笑)。

ボロボロ徳さんはこれ以上の殺しはダメだと、前回と同じことを言ってますが、「次は最後。実の父親を殺る!」と決意を固めるおしのちゃん。てか、おしのちゃん…とりあえず目の前で愛しい人がボロボロになってんだから、もうちょっと心揺れるでしょうよ〜(笑)。もはやこの人本当に徳さんのことが好きなのか怪しいぞ!寧ろ阿部与力に思いを寄せているというふうに解釈する方が自然じゃないのか(笑)。

結局おしのちゃんを止められない徳さん。そこへやってきたのが、おしのちゃんに言われるままに殺人の手引きをしていたオトコ(←名前忘れた)。徳さんは「あなたの所為だ!あなたがおしのさんに殺しをやらせているんだ!」と、やはりワキの甘いビミョーにズレが言いがかりをつけ「俺とおしのは地獄の果てまで一緒に落ちるって仲なんだよっ!」と、手引きオトコに凄まれる状態。今思うと、ここまでのやくざものと上手くやってきているおしのちゃん…この男に何もされてないってのが不思議でなりません(笑)。オトコは徳さんを始末するべく短刀を取り出し襲いかかりますが。これに対して腰を抜かしたように逃げ惑う徳さん…ヒジョーにカッコ悪い(笑)。あわあわと座敷を逃げ惑い、なんとか防戦しようと相手の腕をとり…しかしやはり押し倒されてついに喉元に…と思ったらオトコも大した腕ではないらしく短刀は畳にブスリ…と…まあ所謂よくある感じの揉み合いで。しかし最終的に徳さんが繰り出したのは相手の腕に噛みつくという…リアリティ満載のカッコ悪い技。ヘタレ男の戦いをやったら意外と右に出るものはいないかもしれません…。

ちょうどよいタイミングで岡っ引きがおしのの家を突き止めて突入してきますが、これはおこよちゃんが与力に垂れこんだもの。どうしてもおしのちゃんから徳さんを奪い取りたかったそうです。

しかーし、岡っ引きが見たものは、正当防衛とはいえやくざもののお腹を一突きで仕留めた徳さんのアワアワ姿。何度も言うようで恐縮ですが…ヒジョーに情けなくてカッコ悪いっ。文句なしのヘタレ大賞です。

その頃おしのちゃんはどーしてるかと言うと、最後の相手である実の父親と対峙。最後の相手だけには素性を明かし、実の子であることを告白した上での戦いですが…結局こちらは江守徹さん演じる曲者っぽい父親の勝利。殺しきれずに逃がしました。まあ江守さんには叶うまい(笑)。

またまた文を受け取る阿部与力。この人結局ずーっとなんもしないで、文だけ受け取ってるんですが(笑)、そこには「お縄になりたいのでここのお店にきてちょうだい」という、やっぱり場合によってはヘンな意味にとれる感じ(笑)。ようやく辿り着いた阿部与力が見たものは、父親を殺すつもりで持っていた簪で自らの胸を突いて息も絶え絶えになったおしのちゃん。「おしのっ!」と駆け寄り抱きしめる姿は、どう見ても徳さんよりもお似合いで(笑)。絵になってます…美男美女。自分のしてきたことの間違いに気付いたと告白し、息も絶え絶えに謝るおしのちゃん…。謝る相手間違ってないか?徳さんの立場は!あんたの知らないところで徳さん罪人になっちゃったんだよ!と、多分視聴者は一斉に突っ込んだものと思われます。

あーあ。これでおしまい…と、なんとなく予定調和な感じが否めず、ついでに徳さんもフェイドアウトかと肩を落としたところでもうイッコ徳さんの見せ場がありました。お縄になって数珠つなぎにされ、船に乗り込む徳さんのさらにボロボロな姿…。ほっそ〜い体に疲れ果てたような雰囲気が漂ってます。正当防衛が認められて極刑は免れ、島流しになったそうな。

かなり重要な役どころのハズなのに、意外と「いなくても良かったかもよ?」と思わせてしまう妙なつくり。見どころは凛としたデキル手代から、ワキの甘い手代になり、最終的には女一人のために身を持ち崩したモテモテ男の転落っぷり…なんかちょっぴりやりきれないのでした。