新 お気楽日記

日常を徒然なるままに。

タージ・マハル

ぴったりの表現だなと思ったこと。世界遺産タージ・マハルで。

「シンメトリー、この完璧な左右対称が醸す美的調和は見るものを息苦しくさせる程です」

なるほど〜。何気ない言葉ですけども、私としては印象的でした。確かにあのシンメトリーはキレイはキレイ。でも「美しいなあ〜」と心の底からは思えない。美しさという意味では先週のラパヌイ国立公園の雨とか虹の方が素直にきれいだなと思える。その根底に息苦しさがあったとはっ。美的調和を完全に肯定しつつ息苦しくさせると言い切るのは、さり気ない表現ですけど上手いな〜。確かに息苦しいんだ。あのシンメトリーは。でもそれこそが存在意義だったりするのだ。うーん。
本当に言葉って難しい。最近コピーライティング的な仕事をすることが多くて、当たり前の言葉で的確に表現するってのがどんだけ難しいことかと身に染みてます(涙)。難しい言葉を使ってまとめるのは案外容易いんですけど、言葉を平易にすればするほど難しくなるもので。「最高だ!」と思って選んだ言葉がクライアントに受け入れてもらえないことも多いし、相手の意図を汲めば汲むほど逆に納得行かないものになることもあるし。作家でも詩人でも芸術家でもないので当然ですけどもね。クライアントの意図に合った言葉を選んで構築することでギャラをいただけるものなので。その中でどんだけさり気なく好きな表現を使えるか?クライアントを納得させるか?もしくは騙してしまうか(笑)。慣れてくるとつい得意な言い回しや言葉ばかり選んでしまうし、相手のツボに適当にはめてしまうこともあったりしていけません。
今回の世界遺産では、そういうさり気なくひっかかる表現がいくつかあったような気がします。もちろん、それがオダギリ氏の声だから三割り増しってのはアリなんですけどね〜(笑)。