新 お気楽日記

日常を徒然なるままに。

ショールームの罠

ショールームというのは展示場とは違って、家を構成するいろいろな部材なんかがところ狭しと並べられているところ。我が家の近くでは巨大なビジネスビルの中にそれが入っているのです。
予約をして行ってみると普段は展示場にいる営業I氏が出迎えてくれる。まずはショールームにどんなもんがあるのか、社会化見学のようにいろいろ見せてくれます。
例えばずらーっとならんだ屋根瓦。「へえ。こんなのも」と興味津々のわが夫婦にI氏はひとこと「でもここで1枚見たところでわかんないですけどね」と相変わらず売る気があるのかないのかのぶった切りトーク。無論外壁コーナーでも「こんなちっちゃいの見てもねえ」と苦笑い。あなたのそういう恐ろしいほどの素直さが好きよ♪とまでは言いませんが、楽しく拝見。やはり主婦としてはキッチンとかお風呂場とかの展示に気持ちが惹かれます。
基本的に提携しているいくつかのメーカーの品物が展示されていて、それぞれちょっとずつスペシャルな施しがしてあるのがポイント。普通にキッチンなどの設備メーカーさんに頼むとシンクの位置はここ。と決まっていても、そこで頼むと「こういう風に端っこに寄ってるタイプもあります。これはウチだけ」なんてのがある。そのあたりのアピールポイントは忘れないI氏。設備メーカーに直接頼む価格より大幅にお安い値段になるのだそう。無論それ以外のメーカーのも入れられるのですが、その場合はお値段が高くなるというシステム。よく考えれば当たり前のことですがなるほどという感じ。家を建てる前から「キッチンはここじゃなくちゃダメ!」と決めている人は少ないでしょうから、やはりある中から好みのものをチョイスするこになるでしょうね。因みに提携しているのは4社。まあそれだけあれば十分かな。
面白かったのはオールステンレスに心奪われる私に「これは高いんですよ。あちらもプライドがあるらしく、いくらお願いしてもあんまり安くしてくれないんです」とI氏珍しくボヤキ節(笑)。「だけどメーカーさんが言うにはオールステンはゴキブリが出ないらしいです。裏づけはまったくないんですけど」またしてもぶった切りトーク。「それってツルツルしてるからゴキブリが貼り付けないだけじゃん?」と大笑いする夫婦に対し「ああ!そうかもしれません!!!」とナイスなリアクション。

で、一番私たちが気になったのは、何を隠そうそこで打ち合わせをしているお客さんたち。まさに今、間取りだのなんだのを考えている人たちが、それぞれブースに分かれてお茶など飲みながら楽しそうにやっている姿!これ見ると結構仲間に入りたくなるもんですね(ノリやすいタイプ)。「ああ、I氏はこれを見せようと思っていたのか!」と敵の思惑に気付いたのは家に帰ってからのこと(笑)。まんまと敵の策略に落ちた私たち。
結局その日「プランニングしてください」と、その場でお願いしてしまったのでした。


因みにそこの会社はプランニングは有料です(無料でやります…という会社もいっぱいありますが)。とりあえずこの段階では何枚図面を引いてもらっても値段は変わりません。中には100枚くらい図面を引く場合もあり、これを延々1年くらいやる人もいらっしゃるのだとか。「主に二世帯住宅にされる方とか…」ほほーう、なるほど。そりゃあモメ始めたらキリがないかも(笑)。それからこのとき支払うお金には敷地調査代が含まれています。広さとか地盤調査とか全部込みになっていて、このデータはいただけるので、こちらで建てないことになったとしてもそのデータは使用可能。地盤はそう簡単に変化するもんでもないので、後々も使用できるということで、この調査費だと思えば別に高いとか無駄なことにお金を出しているとかという感じはしません。ついでに建てることになった場合はこのお金は建築費から差し引かれます。
これを「有料なのかよ、ちっ」と思うかどうかは営業さんへの愛の深さで変わると思いますが(←違うよなあ)、我が家の場合は「この人なら」と思えたのでお願いすることにしました。

一応付け足しておくと、「プランニングしてみました。どうでしょうか?」と無料で持ってきてくださるところもありましたが、根本的に敷地の広さが間違っていたり、こちらの意向が反映されていなかったりと、あまり心揺れるものはありませんでした。「こういうのが好きなんですよー」と夢みたいなことを呟くと、さり気なくそれは無視されていたりとか(笑)。それが有料と無料の差なのか?それとも単なる相性の問題なのか? そこのハウスメーカーがそういう感じのところなのか?は、きっと家を2〜3軒建ててみないとわかんないと思われますので、結論は先送りとさせていただきます。

とりあえずそんなこんなで、この時点でかなり「その気」になっているこの夫婦。次の打ち合わせ日時を決めて名残惜しくショールームを後にするのでした…。