新 お気楽日記

日常を徒然なるままに。

考えること

唐突ですが、祖父が入院しました。私の祖父ですから、もう年齢も90を超えていて、いつ亡くなっても大往生で紅白の幕を張りたいところなんですが、それでもやっぱり考えさせられることが多いですねえ。

というわけで以下、少々辛気臭い話ですので、苦手な方はスルー願います。






ぼんやり寝てばかりいたり、ご飯を殆ど食べなかったり、まったく自分で動こうとしなかったり、もともと無口とは言えまるで喋ろうともしなかったり。そんなこんなでケアハウスの方にも勧められ、一応病院で見てもらえば、もちろんあっちこっち悪いところは見つかります。この年齢になれば病気なんていくらでもみつかるもんです。
昔有名人で「病院に行くから病気になるんだ」と言った人がいたのを思い出しました。それはつまり診察を受けるから病名をつけられるんだよ…という意味だったんですが、確かにその通りだなと。治る見込みもない病気をいくつ発見すればいいんでしょうかねえ。難しいことです。
家族の考え方で、年齢のこともあるし、延命治療的なものは一切しない方向ですが、それをきっちりお医者様に伝えることのできた父の決断力には頭が下がりました。一度つけてしまった治療のための器具は、なかなか外すことができないものです。最初からつけないことを伝えないといけないんですよねえ。お医者様には何度も「ご長男ですか」と聞かれたそうです。なるほど、そういうことが後々問題になってはいけないですもんねえ。お医者様も大変です。

父は言います。「昔の近所のかかりつけのお医者だったら“そろそろお迎えだねぇ”なんて言うんだろうなあ」って。誰でもいつかはそのときを迎えるのだから、高齢者の場合はそれでいいのかもしれないな〜と思います。でも今はそんなこと言ったらそれはそれで問題になるでしょうし、やっぱりお医者様は大変。

さすがに検査だの入院だので両親もお疲れモード。いくら能天気な私でもいろいろと考えないこともなく、これもまた神様がくれた時間なのかなあ…と思ったりします。家族がいろんなことを考えるためのひとつのキッカケなんですかねえ。人の生き死にというのは。避けることのできないことならば、せめてそれを大切に受け止めたいと思う今日この頃。私自身がしっかり受け止めて、子どもたちにもしっかり伝わって欲しいなあ…なんてことを思うのでした。