新 お気楽日記

日常を徒然なるままに。

雛人形

出しましたよ。やっとこさ。
ずっと出さなきゃ出さなきゃと頭の隅にありながら、具合が悪かったりなんだりで今日に至る。私が生まれたときに祖父母が用意してくれたその雛人形はその時代の超王道だったいわゆる七段飾りってなやつです。とにかく巨大です。
今時の住宅事情をまったく無視したサイズな上に、台の組み立てもえらく手間がかかるシロモノ。
本当は雛人形は一人一飾り。子供の厄を代わりに負ってくれるものなんですよね。だから私のは私の。上の子には上の子の。下の子には下の子の。って用意すべきなんですけどね。いやーそんなことは重々承知の上であえて我が家はこの七段飾りに拘りたい!
幸い私の両親も、夫のお母さんもそんなことにアレコレ言う人ではないので、すんなり私のやり方がとおってます。
だって考えてもみてくださいよ、いくら今時のは小さい飾りだって言われたってんなもんいくつもしまっておくスペースだってありゃしませんよ。第一そんなのバカ正直にやってたら女の子の多い家庭なんてどーすりゃいいんですか。
それに何より私はこの雛人形に思いいれがある。
当時お金があんまりなかったはずの、母方の祖父母が初孫だと言って大喜びで大枚はたいて用意してくれたんです。二人とも故人となってしまいましたが、とっても大好きな二人でした。私の人格形成にものすごく大きな影響を与えた二人。
すっかり着物も色あせ気味ですが、お人形の顔も着物の柄もものすごーく私は気に入っております。
これを差し置いて飾れる雛人形なんてあるもんかい!(ぜえぜえ)というのが私の意気込みでございまして。
いいんですよ。こういうのこそ気持ちですから。私はそう思ってます。
家族みんなでわいわい飾って、私の子供の頃の話なんか娘たちに聞かせて、大笑いして。ついでに物を大切にする気持ちになってくれたりしたらもう言うことありません。
ラッキーなことに格式も伝統もへったくれもない家庭ですから、何の問題もありゃしない。これでまたひな祭りが終わったら、皆で「どうやってしまってあったんだ〜」と右往左往しながら半日楽しむのです。
それが我が家のひな祭り。
そうやって私も育ったのです。