新 お気楽日記

日常を徒然なるままに。

父のこと

うちの父は地域の子供たちを見守るような感じの、所謂ボランティアみたいなものをやっています。登校時と下校時、我が家の近くの通学路に立って子供たちを見守るわけです。もう随分長いこと続けています。きっかけは世間で悲しい事件がおきたことと、自分の孫を見守るため。父が仕事などで行けないときは私もちょろちょろ出て行きます。下の子の幼稚園のお迎えとバッティングすることも多いので、なかなか難しかったりもしますが。
どうやら子供たちにもだいぶ馴染んでもらえているみたい。毎朝の挨拶を楽しみにしてくれている子供たちもいるみたいで、ちょろちょろお母さんたちから感謝の声なんかも聞きます。そんなふうに言ってもらえるだけで、父も更にやる気がアップ! 毎朝の挨拶だけでもきっとどこか何か役立っていることでしょう…と、私も嬉しく思うし、そして父にありがたくも思ってます。

悲しい事件があったときは、そりゃあもういろんな保護者の方が心配して校門まで送り迎えしていたり、家の前で見張っていたりしていたんですがねえ。喉元過ぎればというやつでしょうか、最近ではそういうことをする保護者の方はほんの限られた人だけです。そりゃー、皆それぞれの生活があるし、お仕事している人も多いし、なかなか難しいことでしょう。

でもねえ、お天気が急に崩れたときなど父が傘を差して校門前に立っていると、次から次へとお母さんたちのお迎えの車がやってくるんだそうです。それで交通渋滞を起こしたり、当然駐車するので近隣には大変迷惑で。全校生徒700人以上いる学校なので、ほんのちょっとの割合の人だったとしても結構な数です。お母さんたちはわが子を見つけたらさっさと乗せて帰っていくのだそうですよ。

でもって父はぼそりと言うわけです「なんだ皆家にいるんじゃないか。迎えに来られるんじゃないか」って。

わが子がかわいいのは当たり前。でも、だったらちょっと愛情の向かってる先が違う気がするんです。本当に安全に登下校させたいならば、普段からもうちょっと感心を持ってもいいんじゃないのかしら?と思います。この季節、雨に濡れたって死にはしませんけど、毎日の登下校で交通事故や誘拐はいつおきてもおかしくないんだから…。普段のそういう見守りに関してはボランティアにお任せで、雨が降ったら車で来る…どーも腑に落ちないと思う私は古いタイプなのかしら? なんとなく父に対して申し訳ない気持ちにもなってしまうんです。母親代表として、申し訳ない…っていう感じ。

実際、車で校門前ピックアップをするほど危険なことはないんですよ。もしもその中に保護者じゃない車が混じっていて、子供をさっと乗せて走り去っても誰も気づくことはできないんですもん。もしもそれが父の目の前だったとしても、止められないでしょうね。

冷たい雨に降られてしまって、ずぶ濡れで家に帰ったら母親が急いでお風呂を沸かしてくれてた…なんてのは古きよき時代のつまらないヒトコマなんでしょうね。びちょびちょになってしまった教科書を一生懸命乾かしたら、びろびろになってしまったりねえ(笑)。

なーんてことを考えてしまうような、すごい豪雨の昼下がりでした。