新 お気楽日記

日常を徒然なるままに。

遊撃隊始末

遊撃隊始末

遊撃隊始末

これを読むのに結構時間がかかってしまいました。元々読むの遅いんですよ。職業的には本を読むのが遅いというのは致命傷っぽいんですが、それでもなんとかなるもんですねー(笑)。こういう本は読み始めてからトップスピードに持っていくまでが大変。申し訳ないのですが文体が私に合わないんです。いっぱい調べていっぱい知識があるんだなあ、さすがだなあ…と感心はしても頭に入りゃーしません。私の場合。
こういう本を読むたびに「ここの説明は本当にこの物語に必要なものなんだろうか?」と思ってしまうんです。知ってなきゃ話は書けない、でも知っていることを書く必要があるかどうかは別の話。モノを書く上ではよく知識の80%は捨てろ…と。最初から20%分じゃダメなんですよ。20を書くために100知らなくちゃいけない。で、80は捨てるとちょうどいいんですよ。小説については私は素人ですが、インタビュー記事を書くときなんかにそれは痛感します。まあ80%捨てると先方に失礼なんで50%ぐらいに抑えますけども。聞いたこと全部書きたくなるもんなんですけどもね、そこをあえて削っていくといいんです。もちろんどこを削るかに書き手のセンスが問われるんですけども。後ろにある書いていない部分を匂わせるように書けるかどうか?


話が逸れました。


二次資料としては凄い価値がありそう。でも読み難いなあ〜と。そもそも私がイバハチ目当てで読み始めたってのがいけないんでしょうねえ。「出てこなーい」と、その出番を待ち望むあまり、それ以外のところが退屈で(笑)。イバハチあんまり活躍してくれないし。二言目には彼のことは「苦みばしった…」ですもん。いい男だということをあらわすための言葉はほかにないんだろうか?と(笑)。
これを読むと人見勝太郎を好きになりますね〜(惚れっぽいんだな自分)。特に維新後が面白い。結局ね、維新前の彼らの動きは事実関係を追っているだけで、あんまり説得力感じないんですよ(史実のことじゃないですよ)。史実をつなぎ合わせていっているだけで、切羽詰った彼らの状況とかあんまり感じないのでした。それだけに維新後の人見さんの動きとか、林忠崇のその後とかの方が興味深いんですよ。
って、結局結構楽しめちゃってるんですが(笑)。長いスパンの話は登場人物も多いし、それぞれの人間性とか状況とかを追っている暇はないってことでしょうかねえ。なんだかんだ言ってやっぱり自分は人物に光を当てた話が好きなんでしょうね。