新 お気楽日記

日常を徒然なるままに。

お人よしの憂鬱

世話になっている会社が大変なことになってきている。つい3日前に書いた社長の会社。今日その一部分を社長から聞かされてきた。どうやら編集者がごっそり辞めるらしい。
10人程度しか社員のいない小さな会社なんだけど、まあそこそこ雰囲気の良い、仕事のクオリティも(この近辺では)かなり良い会社だと思ってる。昔私もそこの社員だったのだけど、子供が生まれたりして、やはり時間で区切られる勤務には限界があって、フリーになったのです。正直、ギャラは安いし理不尽なことも多いし、そんでもって我慢しきれずキレることも多々あるのだけど、愚痴を言いながらも辞めないで仕事をしているのにはわけがある。
ひとつは仕事をし続けたかったこと。もひとつは社長に恩があるってこと。
子持ちの私を使ってくれるところは少ない。もしも仕事か子育てかどちらかしかできないとしたら間違いなく子供を選ぶ。でも今のところそんな選択はなくて、幸せなことに両方やらせてもらってる。ワガママだと自覚はありつつ、子供は保育園ではなく幼稚園に入れるってのが私の条件。それを受け入れて(口では保育園に入れろとか言うけど)、子連れで打ち合わせに行ったりするのを許してくれるので、それに甘えさせてもらってるのが現状。随分と甘ったれた仕事の仕方してるなと思う方も居るかもしれないけど、でもそんな環境を手に入れるのにもいろんないきさつはあって、昨日今日それが許されるようになったわけではない。もちろん、そういうハンデをプラスマイナスしてもお呼びがかかるくらいのクオリティの仕事はしていると自負してる。勤めていた時からそういう信頼を得られるように仕事してきたから。これで仕事貰えなくなったらそれは自分の仕事の出来が悪いからってことになるので、それはそれで甘んじて受け入れる。
で、ここまでは前ふりで、今回辞める皆さんにはそれぞれに理由がある。実は皆主婦。家の事情もあるだろうし、それぞれの目指すものもあるだろうし。辞めた後私のようにフリーになる人もいるかもしれない。だけど、こういう小さい会社の場合、突然のそういう事態が会社そのものを揺るがすことにもなるわけで。
勤務形態とかいろいろな点で社長はかなり反省している様子。主婦は高い給料を貰えればいくらでも残業できるというわけにはいかない。しかも人数が少ないとなれば、お互いにある程度融通しあってやっていくしかないんだもん。辞めるときもよっぽどの事情がない限り、数ヶ月前から伝えて対策を講じなくちゃならないし、場合によっては辞めた後も度々関わる羽目になることもある。面倒に思う部分もあるけど、腹を割って相談すれば逆に私のように特殊な条件を受け入れてもらえる場合もある。一長一短ある零細企業。でもその長所をある程度利用させてもらっている以上、冷たくはできないよ…というのが私の気持ち。
恩返しなどという大仰なものじゃないけど、世話になった人の顔に泥を塗るようなことはやはりちょっとどうかなと。辞めるのは自由。だけど、いきなりがばっと抜けられることになってしまって途方にくれてる社長を見るのはちょっと辛かった。まさに3日前に書いた「もう私がいないとダメな人なんだから〜」ってダメ男につかまってしまっているお人よしなオンナみたい。こんなことやってて自分も共倒れになったらどーしよーと思わないこともないけど。
というわけで、仕事がひとつ片付いて少し暇になりそうと思っていたらどーにもこーにも忙しくなりそうな気配。正直まいったな〜と私自身も思うよー。でも社長!どんな状況だとしてもアンタは社長だ!自力で立て直せ!ちょっとだけなら手伝ってやってもいいぞ(←偉そう過ぎるか?)