新 お気楽日記

日常を徒然なるままに。

祭りのあと

地元の神社の例祭に久しぶりに行ってきました。どこでも曜日を優先して土日にお祭りをするようになっている昨今ですが、ここはなんとか日付で頑張ってます。

もともと埋め立てされる前は遠浅の海に面した小さな漁師町だったところ。私の父が生まれた町で、子供の頃は町内に祖父母の家もあったのでかなり馴染み深いお祭りです。
漁師町なので何しろやることが荒っぽい。御神輿の担ぎ方が凄まじい。1トン近くあるお神輿を地面まで一度落として、そこから一気に頭の上まで担ぎ上げたりして、時々そのまま投げたりして…冷静に考えるとかなり恐ろしいことやってるんですが、小さな町の割りに由緒ある神社なので地元人は当たり前だと思ってるんですね。子供の頃は流血もしばしば目撃しました。常に救急車が待機してる状態で。狭い町内を長い時間かけて行ったり来たりを繰り返しているので、だんだんお神輿がよれてくるんですねえ。で、よれた側にドドドっとお神輿が傾いて蛇行し始めたりして。見物人は常に逃げられるように緊張してないと、押しつぶされちゃう。屋台なんかは屋根がベリベリっと壊されるのは覚悟の上で(笑)。怖いんだけど、子供の頃からこれに異様にわくわくしました。

父が子供だったころなどは、寄付の少ない家の軒先は大概お神輿で破壊されたらしいです(笑)。まあそれも漁師町っぽいですよねえ〜。ケチはいけない、ケチは(笑)。確かにうちの祖母も「なんで?」っていうくらい計画性なく湯水のようにお金を使う人でした。高い着物とかバカスカ買っちゃって「あら今月お金がないわ」みたいなこともしょっちゅうっていうタイプ。ある種山田太郎家に大変似ている(笑)。違うのは子供が見目麗しいプリンスじゃなかったところくらいか(笑)。食べるものに困らない土地柄の所為なんでしょうかね、おおらか過ぎる。町の特性ならしょうがないか〜。

最後は神社の境内まで、急階段を上がるんですが、これがもう体格のいい男の人たちでも至難のわざで。中腹で頓挫して人が下敷きになったりとかも嘗ては目撃しました。そりゃそうだよなあ〜狭くて急な石段を、人力で1トン持ち上げるんだから。毎度お神輿は最終的にボロボロです(笑)。
でも今年は上手い具合に上がったらしい(子供つれてたのであんまり近づけなかった)。それでも最後は境内までついていって、もみまくり。なんか楽しいなあ〜。もー自分も浴衣姿なのに、次女(16キロオーバー)を肩車しちゃいました。

こういうときって警備のおまわりさんも楽しいんですよねえ〜。もうノドも枯れちゃってて、でも愛嬌たっぷりに人の流れをコントロールしてるのがいい。おまわりさんも含めて皆で祭りを盛り上げてる状態で。

でもなんだか昔より大人しいお祭りになったなあ〜という印象でした。怪我人が出ないのはいいことだけど、屋台の皆にも緊張感ないし(笑)。キレイにまっすぐ神社に向かって進んでましたねえ。地面まで落としたりしてなかったみたいだし。噂ではそこまでできないんだとか。こんな町でも担ぎ手不足は深刻らしい。そりゃそうだよねえ、今は埋め立てで海が何キロも先へ移動してしまったんだもの、商店街はそのままあっても漁師さんなんていないからな〜。
なんだかちょっぴり寂しい気がしてしまう祭りの後でした。