新 お気楽日記

日常を徒然なるままに。

ちょっと真面目な話

選挙でしたね。結果は予測つくものだったけれど、ここまでとは・・・というのが正直なところ。自分が誰を(どの政党を)支持するかというのとはまったく別として、こんな結果になりそうだということは予測できたと思うんだけどねえ。この結果に憤って、有権者の判断が間違いだとでも言うように、質問と食い違った演説をテレビで繰り返していたおじさんには閉口。有権者を馬鹿者呼ばわりして何様のつもりだかと思うけど、選挙終わって自分は当選してるってんで言いたい放題なのね。なんか見てても腹もたたず、ちょっと滑稽にすら思えてしまう。
でも考えてみると昔の政治家は皆あんな感じだったな。インタビュアーの質問に正面から答える人なんていなかった。問題をすり替えて得意の演説を繰り出すのはあの頃の政治家のスタンダードな手法だった。今でもそれを貫いている人は、ある意味凄いかもしれないな〜。


で、なぜ仕事のカテゴリで選挙の話なのかと言うと、昔仕事で選挙ポスターのキャッチフレーズを書いたことなんかがあったな〜と思い出しまして(←何でもやってるな自分)。候補者のプロフィールなんかを印刷したリーフレットとか、後援会報みたいのも作ったことがあったっけ。
どれを作るときも、クライアントと直接打ち合わせしたことはありませんでした(勿論すべての政治家がそうだというわけではないですよ)。間に入る人が何人もいて、書く本人と書かれる本人の間にコミュニケーションはゼロ。そんなんでよくイメージとか打ち出せるよね。我ながら言葉と言うのはどうとでもできるもんだな〜と感慨深く(←違うって)思いました。いえいえ、あまり人様にお見せできない裏側にどっぷりとはまらせていただいて、ライターとしては良い勉強になりました(←これは本気)。会ったこともない人の雰囲気とか人柄とかをコピーライティングするわけですからね。
今回選挙ポスターなんかを見ていてつくづく思いましたね。慌てて作ったってこんなヒドイもんあるかよ・・・というのもある。逆に良いブレーンを持っているんだな・・・と感心するものもなくはない。でも恐らくそれはブレーンの勘が良かったり、作りなれたスタッフがいるかどうかに掛かっているような気がします。ポスターやリーフレットだけで投票してしまう人はいないと思いますけども、あれだけの枚数刷って世間に露出させるわけですから、もうちっと力入れて作っても良いはずだろーと思ったり。
そう言えばポスターの写真撮影に偶然立ち会ったこともありました。スタイリストがいないというので、ちょっと手伝ってくれとカメラマンから呼び出され(←ホント何でもやってるな)。おじさまのネクタイを選んで差し上げたり(笑)。
何でこんなこと言い出したかって言えば、ほぼ日の今日のダーリンに選挙ポスターのキャッチフレーズのことが書かれていたので。イトイさんのような本職の方でなくても皆思ったでしょう。ちょっと待ってよと言いたくなるような選挙ポスターのフレーズ。それを読んでいる人の顔が見えているか?ライターだったらそれを考えるのはペンを持つより先にやるべき作業。政治家はそれを見ているだろうか。「ウケを狙っているわけじゃない」と言われるかもしれない。でも同じことを言うのにも、日本語にはいろんな表現方法があるじゃない?よりわかりやすく、より前向きに受け取れるような言葉を選ぶのは大切なことじゃないのかな?
テレビの向こうに誰が座っていて、どんな思いでその言葉を受け止めているか。少なくとも大勝した党の大将は、それが見えている人なのではないかと思うのです。