新 お気楽日記

日常を徒然なるままに。

坂の上の雲 第一部第一回「少年の国」

1週遅れてようやく観ることができました!初めてこのスペシャル大河なるものの企画を知ったのはいつのことだったでしょうねえ(笑)。


第一回は大河という括りの中ではもう当たり前な子供時代のお話。通常大河でも、子役時代が悪かった記憶ってほとんどなくて、ここで出てくる子役エピソードが胸をぐっと打つばかりにいつの間にか1年間見続けちゃったよ…みたいなのが多い気が(笑)。いや、例外的に今年の通常大河みたいなのもあったけど…子役だけが盛り上がってるって…それでいいのかしら…?
兎も角、小さいころの子役さんも、大きめになった子役さんも、皆なっかなかいい感じでなんだかぐぐっと物語に引き込まれてしまいました。好古役の子も知性溢れるお兄ちゃんらしいお顔も素敵だったし、真之役の子のどこまで汚いんだこの子は…っていうやんちゃぶりもかわいかったし、子規役の子のどことなく気の弱そうな感じもぴったりだったし。子規の妹役の子も元気がよくてさっぱりとしたかわいい雰囲気だったし。これが大河なんだよねえ〜と思わず顔が綻んでしまいました。
1時間半あるので、とんとんとーんと、すごい勢いで子供が成長していっていつの間にか阿部さんともっくんと香川さんに代わっていてもあんまり変な感じしなかったし。いや、さすがにティーンな香川さんには若干の無理は感じたけど(笑)。いやいや、道端で自由民権の演説をぶってる香川さん素敵だったんですけど、「道端で集会はダメ〜!」と取り締まりの巡査がやってきた段になって屋根の上から唐突に現れた真之ってば…あんた…かっこよすぎじゃないのー!!!と、思わず美青年な子役くんの退場を名残惜しむ気持ちすら忘れて、もっくんに盛り上がってしまった…。


それにしても小さいころからエピソード的には本当に素直に楽しめるものばかり。
真之が生まれたときに「うちは貧乏だから坊主にやる」と言うお父さんを説得するあたり…そして「真之は大きくなっても好古に頭があがらない」ってお母さんがこっそり言うあたり…ええのう…。伊東四郎さんと竹下景子さんの夫婦がもう〜いい感じなんだこれが!
おじいちゃんが亡くなって凹んでる子規を励ますための密造花火(←悪い響きだ)の一件もねえ、髷を切ることをすすめたりして、なんとも子供らしい中に将来を思わせる器が見え隠れ。
その後、巡査からこっぴどく怒られてもまるで反省の色なし(笑)。しかし家でお母さんに懐剣を差し出され「私も死ぬからあなたも死になさい」と静かに言い渡されたときのあの神妙なお顔。腕白であっても、通さねばならないスジや物事の大事小事はちゃんとわかっている賢くも躾の行き届いた松山藩の徒歩目付の子なのでした…うーむ、いい!
その後子規などの友人が次々と東京へ出て行ってしまうのを「羨ましい」と思いつつも、口に出すこともできずぐっとこらえるあたり、少年もしっかり青年になったなあ〜なんて早くも母の心境(笑)。いや、もっくん…私より年上ですけどもね…(笑)。いや、だったらもっくんとか呼ぶのやめれ…っていうのもちょっとあるんですけど(笑)。
ああそうだ、話は前後しますけど、お兄ちゃんの好古が大阪の師範学校へ無料なんだから行かせて!とお父さんに談判するエピソードも大河らしくてじいんと来ました。お父さんは県庁の教育課にいるために、だからこそ自分ところの子を優先的に行かせるわけにはいかないと厳しく律しているのに対して、どーしても行きたいからと県庁へ直談判に行くところ。親子ではなく、担当者と志願者という形で話をすることで無理矢理オッケー出させたりして。しかも「旅費は私費になる」と言われて「家で父に相談します。父ならきっと出してくれる」なんて言ってみたりして(笑)。一本とられた〜なお父さんも「いい父上を持ちましたな」かなんか言っちゃって、くう!泣かせる(子役時代に早くもちょっぴり泣かされた)。


結局お兄ちゃんのお金で念願の東京へ出てきた真之。子規とも再会してのびのびとやっておりますが。なんだ…いつの間にかもうお兄ちゃんはかなーり立派な軍人に(笑)。阿部さんかっこいいんだけどさ…青年時代の子よりもドーンと線が太くなって…なんか威厳ありすぎ(笑)。スパルタで弟を仕込む兄…。「えええ?」と思うことの連発でありながらも、兄に一生頭があがらないと生まれた直後に母親に太鼓判押されている真之は素直にそれを聞いている様子。うーむ。良い兄弟だ!
第一話にして高橋是清に英語を教わるところなんかも出てきて、一緒に横浜まで軍艦を観に行ったりするんですねえ。あの異様に盛り上がった雰囲気は、これこそが明治というものなんだろうなーと、歴史オンチの私でも気持ちで納得することができました。


それにしてもこのクオリティ。やればできるのに何故通常大河でやらんのだ…とブツブツ言いたくなっちゃいますけどそこはさておき。持てる技術と人材と良心を全部駆使して作ってる大河に見えました。あ〜面白かった(たった1話なのに)。