新 お気楽日記

日常を徒然なるままに。

駐車場にて

先日とある公共施設での駐車場でのこと。

私は決して運転が上手いわけではありませんが、普通に日本中どこでも行くくらいの運転はします。一般的な駐車場なら普通にどこでも入れられます。都会仕様の駐車場もほぼなんとかなります。よほどの難所じゃなければ、なんとかします。
でね、そこは大層狭苦しい駐車場だったわけです。奥のほうは1台分空いたとしても、道路からバックで進まないとマトモには入れられませんし、出る車を道路で待っていないと次の車は入れません。
奥のほうで既に往生気味になっている車が一台あり。一台分空いてはいるんですが、切り返すスペースがないのでどうにもならんわけで。ですが私の車が出ればそこへは入ることができます。なので、その車には脇にギリギリまで避けてもらって、私も急いで無理矢理な出庫体勢。お互いスレスレですがなんとかその場をその車に譲る格好ですれ違い…困窮していたおじさんからは「ども!」と。
しかしその出ようとしたところには既に次の車が「お!一台空いたぜ!」といわんばかりに待ちきれずに突っ込んでくるではありませんか!こっちはこれ以外は有り得ない!というような動線で出ようとしているわけで、その目の前に突っ込んでこられても二進も三進もいきません。ですがその軽自動車のおじさん…というよりおじいさんはズンズン入ってくる。
こうなると普通とは逆にお互い右側ですれ違うしかないな…という状態なんですが、おじさんは私に向かって「お前は左だ」と手で指示。
そうか、おじさんはあの奥のスペースに頭から突っ込むつもりなんだ…(というかこの状態から後方駐車に切り替えるのは到底無理)、そうなると自分は左側から行きたいわけか…と気持ちはわかりますがどうにもこうにも。しょうがないので先刻の車が納まるのを待って、バックして切り返し、無理矢理左側にコース取り。勿論おじいさんはガンとしてそこから動きません。いっそ道路の入り口まで下がってくれたら楽にすれ違えるのに。どんずまりの駐車場なので誰かに場所を横取りされてしまうこともないんだし、とか思いながら頑張る私。

何しろ私の前には駐輪場からはみ出している自転車という障害物があるんです。おじいさん、見えてないんだろうな〜。しょうがないのでノロノロ進んでなんとかギリギリの線を抜けようとするんですが、その途端おじいさんは下がるどころか前進!キケンですって!このせまーいところで両方が同時に動くのは!と流石の私も心臓がドキドキで、いったん車を止めます。このまま動いてぶつかった日には、こっちの所為にされかねないし。
するとおじさんいきなり窓を開けてウチの車のボディをバンバン叩き始めました。
「おいっ!こんだけまだ間があいてんだよ!15センチもあんだからもっと左に切れよ!」
待て待て、じいさんあんたの反対側にゃ1メートルも間があいてるぞ?何故そっちのユトリを無視する?
思わず窓をうぃーんと開けて「叩かないでくださいよっ」と心なしかシャウト気味な私。
「だからよお、まだぶつかんねえから行けよ!」と15センチをまだまだ大丈夫な距離として主張するじいさん。まだぶつかんないって言ってますが、ぶつかってからじゃ遅いです。
「こっちも左前に自転車あっていっぱいなんですよ」
「大丈夫だって言ってんじゃねえかよ。だから左に切るんだよっ」
言っている意味がわかりません(笑)。マトモに相手すると苛立ちが倍増しそうです。
「ほら!左だよっ。素直にハンドル切りなさいよぉっ」と、じいさん恐らく孫娘に運転を指導しているような気分だったんでしょう、完全に指示出し命令口調上から目線(笑)。言っちゃなんですが農家のガンコじいさんを絵に描いたようなルックス…(これは偏見です。すみません)。普段は農道しか走ってないから前進あるのみなんだわ…きっと(これも偏見)。都会の駐車場に来て、場所とられたらかなわん…と必死なんだわ(完全な思い込み)。
「なんでそんな言い方するんですかっ!」←ほぼ絶叫。
「え?言い方?」
「そうですよっ!そんな言い方しなくてもいいじゃないですか!」
「え?な、なんだよ」
「物凄く感じ悪いですよっ!」
自分でもなんだか変なところに怒っているなあとは思ったんですが、でも私の本心だったみたいです。
「え?あ?そ、そう?」
「いいから!今出ますからそちらは動かないでくださいねっ!」
言い切ってしまった手前、なんとか自力でここから抜け出さねば…と、じわ〜りと車を動かし、マジで左右5センチみたいなところを抜け出すことに成功したときは興奮と冷や汗で心臓がばくばくでした。
一体なにやってんでしょうか…自分。

でもねえ、きっと本当に「言い方」に腹が立ったんですよ。車でお互い二進も三進もいかなくなるなんてよくあることじゃないですか。そういうときにちょっとお互い譲歩して、なるべくスムーズに進めるように頑張るのが普通じゃないですか。お互い車は傷つけたくないし。なのに「テメーがどきやがれ、このヘタクソな姉ちゃんが」みたいな態度だったのがカチンときちゃったんですねえ。「俺は早く止めたいんだよ、テメーがヘタクソな所為でなかなか止められねえじゃねえか」というような感じがしたんですよ。

私のことをヘタクソだと言いたいのならば、そっちが上手いところ見せて道をあけてくれればいいって話ですよ(ああ暴言)。自分がヘタクソで避けられないと思うのなら「すんません」という態度になれって話ですよ(さらに暴言)。ヘタクソなクセに偉そうにこっちに指示出してくるから腹が立つんですよ(結局そういう話)。

いや、でも、言いたいこと言ったのでスッキリはしたんですけどね。そうなんですよ。じいちゃん、言い方の問題だったんですよ…あれは。そんなに驚かないでくださいよ。

しかしあそこにあの車は頭から無事入れたのだろうか?そして頭から入ってしまった以上、バックで上手く出ることはできたんだろうか?都会の駐車場はそう甘くはないのだよ…じいちゃん!(やっぱり偏見)