新 お気楽日記

日常を徒然なるままに。

官僚たちの夏 第1回

昼間のナビ番組を見た時から「もしかしてこれはアタリなドラマ?」と、妙なわくわく感が増殖。「いや、期待すると後が辛くなるから」と、前クールの教訓を生かして、なるべーく冷ややかな視線で見るようにしたりして(苦肉のファン心)。とりあえずナビの作りが非常に良かったのが嬉しかったですねえ。番宣すりゃーいいんだろう?という感覚ではなくて、このドラマを本当に「見せたい」と思っている作り手の雰囲気が伝わってくるというか。ともすると色気も素っ気もない面倒くさい題材だけに、そこは作り手の意気込みも違うのかもしれません。タレントで売りたいわけでも、流行りに乗せたいわけでもなく、「いいもん作ってるから騙されたと思って見て!」というような、まさに当時の通産官僚のような情熱がひしひしと伝わってくるではありませんかー。西村さんいいですよねえ(←そこか)。俳優陣を集めてありきたりなトークをするよりも、断然いい。やればできるじゃないかTBS(←勢い余っての上から目線)。



さて、そんなわくわくの中の第1回。期待に違わぬ充実感。いやーいいんじゃない?いいんじゃないですか?これはもう寧ろ堺ファンであるかどうかなんて関係なく、素晴らしいんじゃないですか?話は始まったばかりだというのに、まるで映画を1本観たような充実感があります。
今回は基本設定&人物紹介というところに留まってはいますけれども、一人ひとりがちゃんと人間として描かれているのがすごくいいです。出番の多少ではなく、それぞれがちゃんと生きているというのが伝わってきますもん。彼らの毎日の暮らしや、これまでの経歴、人との関わりあいとか、そういうものが語らずとも伝わってくるというのは、本当に作り手の思い入れの強さと、仕事の丁寧さだと思うんですよねえ。今回ちょろっとしか出てきていない人々も、皆同じようにそういう深さと広がりを持っている人間だというのがよくわかります。あて馬とか捨て駒のような登場人物がいないっていうのは、見ててこんなに気持ちの良いものかと思いましたねえ。いきなり死んでしまった朝原社長(蟹江さん良かった!)も、存分にそういうものを見せてくれて、勿体ないけど納得の死だし。
ドラマを見たら、なんとなく番宣での堺さんの真面目っぷりに合点がいきました。あ、これは無暗に面白がっていいテイストの番組じゃないんだなーって。もちろんそういうところを差っ引いた上での克実さんのノリの良さは素敵です。あの3人、役柄上のバランスそのまんまで出てきてたんだなーととっても納得(笑)。堺さんの若干ずれた生真面目さに突っ込んだことをちょっぴり後悔(ちょっぴりだけど・笑)。
キャスティング的にも「これちょっとどーよ」と思いたくなるところがなかったー。私の好みに合わせてくれているのかと思うくらいに(違)。



そんな私的大絶賛の中の堺さん。連続ドラマ系では貧乏くじ状況が多かった(当社比)中で、これは大当たりかもしれません。一瞬クライマーズハイを彷彿とさせる、古典的な情熱男は、もしかしてこの人の真骨頂なのかなあーとすら思うほど。当たり障りのない穏やかスマイルとか、裏に何があるのか懐疑的にさせられるニヤニヤスマイルとか、そういうものを求められない情熱系肉食男は、世間の定番堺イメージとは違うと思うけど、でもすごく似合ってると思うんですよねえ。
今回一番の見せ場はあけぼの自動車社長の朝原さんのお通夜。通産官僚は報われない仕事だとつぶやく吹石さんに「我々は報いを求めて働いているわけじゃない。失礼」と、やり場のない気持ちを押し込めつつ言うところでしょうかねえ。しびれたなー。
とりあえず突っ込んでおくところがあるとしたら、今回はテニスコート高橋克典さん。クリーム色のチョッキ(あえてチョッキ)を着たオードリー春日かと(笑)。堺さんの瑛太くん風無造作ヘア(え?違う?)は、この同期のオシャレ(な設定の)春日…じゃなかった克典さんとの対比だったのか!と妙に腑に落ちたのでしたー(笑)。どっちもオシャレ見えないところがヒジョーに素晴らしい(褒めてます)!



一週間に一度の楽しみができましたー!日曜の夜のこれは案外いいかもしれん〜ということでまた来週〜。