新 お気楽日記

日常を徒然なるままに。

同時代への感謝

ほぼ日の「あの人の本棚」堺さんの5冊目は三谷さんのエッセーでした。モンテーニュのエッセーから三谷さんのエッセーへ。実に上手い紹介の仕方でしたねえ。400年の時を渡ったエッセーつながり。もしかしたらモンテーニュだって三谷さんぐらいの雰囲気で書いていたのかもしれない(笑)。で、同時代ではもっと気軽に面白がられていたのかも(笑)。

三谷さんの文章って、上手いんだけど「上手い!」っていう感じではなくて、なんでもないようなことをなんでもないような文章で表現していて、しかし実は小技をぴりっと効かせていて、サラリと三割り増しに面白くするタイプに思えます(←センテンス長い…悪い文章の見本・笑)。小技が効いていることにも気づかせないような…。だから読み手も気負わずに「あははは〜」って普通に笑えるんでしょうねえ。でもこの一冊はある意味一番納得ですね。確かに酩酊にぴったり。

でもわざわざ「ごめんなさい」とまで言って紹介している6冊目。「今、何してる?」の方がもしかしたら重要かも(笑)。というか、寧ろ実はこれを一番薦めたかったんじゃなかろうか?
「自分に似ている」とまで堺さんが言うなんてのは珍しいことかと。角田さんと言えば「対岸の彼女」の原作者さん。あの作品も、すごく複雑で難しいはずの内容をさらっと語り過ぎずに表現する面白さがあったし。確かDVDに入っていた角田さんのインタビューは、ナチュラルな感じなのにシビアな印象。自身のものを見る目(価値観)に揺るぎはない。けども頑固なだけでなく、他の意見にも耳を傾けますよ…という。いや、堺さんがどこに似たものを感じたのかは思い図ることはできないんですが。
ちょっと読んでみたい一冊になりました。

とりあえず私は堺さんと同時代であることに感謝することにして、堺さんのエッセーを面白がろうかと…って、きれいにまとまりました(笑)。