新 お気楽日記

日常を徒然なるままに。

老いても夫婦喧嘩

ご近所で不幸があって不祝儀を包むにあたり母が「きれいな五千円札持ってない?」と言うのです。不祝儀だったら折れ目ついてていいんじゃん!というよりも新券はまずいだろ?と誰でも思うと思うのですが、何故か母は「折れ目のないやつ」と拘る。結局そんなもんは家にはなくて、母は手持ちの5千円札にアイロンをかけて出掛けていきました。ま、あんまりしわくちゃってのはどうかと思うので、アイロンかけたくらいで調度いいか?とは思ったんですが。

で、帰宅してからも「新券あったらとっといてね」としつこく言うので、結局そこから父と激論。

もちろん母は「不祝儀には折り目のついているお札」という昔ながらのマナーを知らないわけじゃないんですねえ(だから私も知っているわけですが)。なのに頑固に「今時は違うのよ!きれいなお札の方が気持ちがいいでしょう」と言い張る。今時って一体いつから?って感じなんですが、この人はとっても頑なで絶対に意見を曲げないわけ。きっと誰かに聞いたんでしょうねえ。で「そうなのか」と思い込んでしまったらしい。

私としては「今時はそういう考えがあるんだとしても、相手の方がその“イマドキ感”を認識しているかどうかはわからないでしょう?もしも先方がそういう考えじゃない方だったら失礼だし、我が家もそういう非常識な家だと思われてしまうんじゃない?」とやんわり父の肩を持ってみたんですが、どーもそれが気に入らなかったらしい。「じゃあこれからはあなたが行ってね。私はもうそういう席には行かないから!」と父に対してオトメ系の逆切れ。まあ、いい年してそういう女性的なことを言うあたりは、アホ臭くて笑える範疇なんですが。

どうなんでしょう?たとえ今時はそういう考えもあるんだとしても、私はなんとなく古いマナーを大事にしたい気がします。というか不祝儀などは高齢の方が多いわけだから、古い方に合わせておくのが無難なんじゃ?と。こういうのは地域によっても違ったり、いろいろなんで簡単には「これが正しい」とは言えないけれども。私ぐらいの年代だと「今の若いもんは常識がない」と思われるのも困るので、ことさらそういうことに気をつけたりもしますが。あれくらいのおばさんになると「私が法律よ」的な発想が出てくるんでしょうかねえ。激しい頑固者だと思うんですが、本人は「新しい感覚を取り入れて柔軟にやってる」つもりなんですねえ。

ともあれ「まあまあ…」とその場は有耶無耶になりましたが、さて次回母はどうするつもりなのか?ま、不幸のあったお宅で封を開けながら「あら、○○さんは新券だわ」なんていちいち話題にしているとも思えないので実際はあんまり問題じゃないのかもしれませんが。

老いても妙なところで夫婦喧嘩を始める両親。その仲介役ぐらいはできるように成長した娘。まったく気にせず楽しそうにご飯を食べる孫たち。夕食時の話題ではなかった気がします。