新 お気楽日記

日常を徒然なるままに。

銀杏屋敷捕物控 葉陰の花

葉陰の花―銀杏屋敷捕物控 (双葉文庫)

葉陰の花―銀杏屋敷捕物控 (双葉文庫)

前にも書いたと思います。最近結構気に入っている作家さんの新作。シリーズものの2作目。
なんというか、読みやすい。マンガ感覚と言ったら失礼にあたるのかしら?でも良い意味でそういう一気読みをサラっとやれる重さと軽さのバランスが私に合っているみたい。こっちから現れた女とあっちから現れた女が、嘗て離れ離れになった姉妹だった…しかも一方の父親は侍、一方の父親は極悪盗賊。と、書くと何やら陳腐な設定に聞こえてしまいがちですが、それを陳腐と思わせない雰囲気がつまりは「マンガみたい」と私に思わせる部分。
そして私はどうやらメインの男女にはどうも気持ちが向かないみたいで(笑)。サブキャラ(のはず)で、メインの鉄之助とはソリが合わない仁一郎によろりときてしまいます。この人仕事はできる同心なんだけど、たらし気味でどこで何をやっているやら…のタイプ。私好みらしい(笑)。今回はメインを凌ぐ活躍ぶりなので楽しかったな。

とは言ってもこの作家さんは、やはり上方の話を書かれたほうがいいような気がするなあ〜。町の雰囲気とか、心情的な流れとか、どこをとってもやっぱり文化や背景に深さが感じられるのは上方のストーリーなんじゃないかなと。そこの思い入れが引っかかる場合もあるけれども、こうして江戸の話を読んでみると、やはり上方の話の方がぐっと深みやヒネリを感じられる。そこが個性というやつか?というわけで、甲次郎シリーズとか、洪庵シリーズの方が読みたいわ…と。


そしてその気はなかったのについうっかり注文してしまったのが磐音ちゃん(笑)。なんかついつい…っていう感じで。でもあれって確か20巻以上あるんですよねえ。はまれば幸せな巻数ですけども。どんなもんだかとりあえず「陽炎の辻」を読んでみようかな…と。夏休みの宿題みたいになりそうだな(笑)。