新 お気楽日記

日常を徒然なるままに。

人材不足

縁あって出版関係の仕事しているのだけれど、どこへ行っても聞こえてくるのは「人材が足りない!」というぼやき。本当にあっちでもこっちでも人材不足で皆困ってます。しかし一方でマスコミを目指す人、出版を希望する人は山ほどいる(でしょ?)。この矛盾って何?前出の人材不足をもっと正確に言えば「使える人材が足りない!」になるわけなんですけども。


たまたまマスコミ関連の求人を見る機会があったのですけど、相変わらず「4大卒」とか「経験3年以上」とか「35歳まで」とかのが多くてびっくりしました。って、この線で行くと私などどこにも就職できないんですけどっ!いやする気はないんだけどさ(笑)。
経験てのは確かに大事で、でもそこで学ぶことってのは「人を見る目」だったり「読者のニーズを嗅ぎ取る力」だったり所謂「勘」だったり。実はそんなものは出版じゃなくても社会に飛び出して毎日頭と身体を使って動き回っていれば培われるもので。そういう人はどんな仕事についても恐らくそこそこ良い仕事をするのでしょうね。ということは今更「出版社で情報誌の経験3年以上」なんてのはそれほど意味もあるコトではないなのです。デキル人はとりあえず半年もすればほぼ一人前のことはデキルようになる…と思うんだけど。余程特殊な内容じゃなければ。
因みにある筋の話では「文章を書く能力というのは、20歳ぐらいまでにどれだけの文字を書き、どれだけの文字を読んだかがすべて」なのだそうです。こういうの今更聞かされるとどきっとしますねー(笑)。あと企業の採用者側の話としては「女性のほうが文章がマトモ」だいうのも聞いたことがあります。個人差はもちろんあるとして、子供の頃からお友達に手紙を書いたり、日記を書いたり、そういう些細なことを毎日のように繰り返してきたことが大人になった時に差になっているのではないか?とも。つまり就職してから毎日文章を書いていても、今更成長しないらしいです(それも個人差はもちろんあるよね)。ただし実例つきで聞くこの話は物凄くリアルだな〜と思います。いやー本当に怖いです。
人と話をする能力と言うのもそうらしいです。たくさんの人と出会って、たくさん話をして、それを自分の糧としていかないと、そういう能力は培われない。仲良しさんとだけ、楽しく遊んでいてはそういうものは伸びない。それができない人は社会に出ても「使えない人」になってしまうのです。これは出版に限った話ではないですね。


結局そういうのを計るモノサシがないので、雇用者側も学歴だの年齢だのに拘るしかなくなっちゃうんでしょうけどもねえ。雇用者側も見極める力を持たないといけませんよね。結局現場では日本最高学府を出てきた正社員の男の子が、大学も出ていない私のようなのに「このボケ!さっさと仕事しろっ」と罵声を浴びせられる羽目になってしまうという。逆手に取れば学歴や年齢をすっとばしてそういうことも可能だということなんだけど(だから私のようなのがはびこる隙があるんだけど)。ま、「正社員」だの「給料」だのに拘らなければそれもアリです。いやー本気でやりたかったら、その方が近道なんじゃないかなあ〜。まあ出版社に勤めよう(ましてや編集者)っていうのに、保障がどうとか給料がどうとか勤務時間がどうとかって言っているような人は淘汰されても致し方ないかも。度胸と腕があれば食うに困る業界ではないと思うから。
兎も角、(使える)人材不足なんですって。