新 お気楽日記

日常を徒然なるままに。

禁書売り

この頃所謂時代物というやつをよく読むようになりまして。ええ?今更?遅すぎる!とは自分でも思うのですが(笑)。今まではどっちかっていうと歴史物に分類されるのが多かったでしょうか?ここの線引きははっきり言って微妙だと思いますけれど。
つい先日女流作家のばっかりを集めたアンソロジーを読んで、正直「どはーっ」と思うものが多かった!つくづくアンソロジーって残酷です。
その中でいくつか気になったのをピックアップして読んだりしているのですが、そんなわけでこの頃読んだのがコレ。

禁書売り―緒方洪庵・浪華の事件帳

禁書売り―緒方洪庵・浪華の事件帳

緒方洪庵と言われて連想ゲームするのは福沢諭吉大鳥圭介。あ、大村益次郎を忘れている(←故意)。その洪庵先生の若かりし頃のお話。大坂「思々斎塾」にいた頃のこと。その洪庵先生の頼りなさというか、情けなさというか、本当にこれが洪庵先生か?というぐらいに激しく情けない学者さんな感じ(←通じにくいな)が私のハートを鷲掴みにっ!剣豪も好きだけど、やっぱりこういう人が好き。この洪庵先生に師事したら大鳥さんのキャラも納得かも…とか余計なことまで考えたりしながら読みました。
話はちょっと腑に落ちない部分とかもあるんですが、まあそんな目くじら立てるようなことでもなく、結構楽しめます。
で、どっちかって言うと洪庵先生よりもどー見てもアンタが主人公だろ?と言いたくなる左近ですが、このドライな感じは結構好きです。もう女々しい洪庵先生に凛々しい左近ですから(笑)。っていうかね、ちょっと強過ぎなんです!洪庵先生の弱さとの比較論だとしてもそれを超えて強過ぎです。そういうところカッコいいんだけどもね、強すぎて微妙に引くのは私がひねくれているだけなんですけども(笑)。
男装する女性を書くのは(読むのも)面白いけれど難しい…。いえ、この作品は成功例だと思います。

この洪庵先生=緒方章だったら堺さんに演じて欲しいなあ〜(←脳内ドラマ化)。ろくに刀を抜いたこともなくドキドキしながらへっぴり腰で頑張る姿!み、見たいっ!