新 お気楽日記

日常を徒然なるままに。

ランドセル

ちょっと美味しいチョコレートだったものだから、調子に乗って3粒4粒と食べてしまったら、24時間後には吹き出物。なんだかこういうのに凹みますね〜。昔はこの程度ではなんともなかったのにな。
以下長いです。
子供を学校帰りに嘗て通っていた幼稚園に連れて行きました。そういう用事があっただけのことなんですけど、到着して教室に入るや否や驚く出来事。見ず知らずの在園児のお母さんがつつつーっと寄って来て、「それ!Yカバン?」一瞬何を聞かれているのかわからなかったよ。つまりうちの子のランドセルが、某有名なYカバンのものかどうかを知りたかったらしいのですけど。
あんた非常識って言葉を知らないか?言っとくけど言葉を交わすのも初めてなら私はあなたの名前も知らん。なんで突然そんなことを聞かれなければならないのさ。
もちろん同じ幼稚園のよしみ、知らないお母さん達とお話しすることなんて日常茶飯事ですよ。いいんですよ〜それ自体は。でも普通口を利いたことのない人と話すときって、導入部とかありません?嘘でもいいから「あら、そのランドセルかわいいですね?どこのですか?」とか言いません?
反射的に「違いますよ。これはイオンのです」って、答える私も私だけれど。その瞬間の「ああ、なんだイオンね」って一瞥して立ち去る。ちょっと!更にカチンと来るんですけどー!で、普通聞いた後って「うちも来年入学なんですけど、ランドセル選びに迷っていて」とかせめて「すいません」とか「ありがとうございました」とか言いません?箇条書きで聞きたいこと聞いて立ち去るその神経。ああ恐ろしや。
勝手な憶測ですけど、「ああイオンね」の言葉に「安物ね」的なニュアンスを感じてしまったのは私の考え過ぎ?もしかして私は僻んでいるのかしら?今更だけど、ランドセルを選ぶときそういうことをなーんにも考えなかったな〜と。義母がお祝いに買ってくれるというので、最寄のスーパーに行き、子供が「茶色がいいな」と言うので24色のクレヨンみたいなかわいらしいランドセルの中からそれを選び、親の方がウキウキしていた1年前。値段が安かったのも「わ〜お得だわ」としか思わなかった(人にお金ださせといてこれだよ!)。唯一気にしたのは2学年下に混じっても違和感ないくらいチビな娘が背負うのだから「ちょっとでも軽いのがいいな」ぐらいのことで。
そのお気に入りランドセルを「ふうん安物ね」というようなニュアンスで表現されたことに腹が立っているのか?それともただ単に不躾な質問に腹が立ったのか?多分両方なんだけどもね。

実は自分の時、ランドセルは父の務める会社の社長さん(その時はすでに会長さんだったかな?)から頂くものでした。その会社はまったくランドセルとは関係のない企業だけれど、広い意味で子供の教育などに重きをおいていたその方は、社員の子供が小学校入学するときは、必ず全員にポケットマネーでランドセルをプレゼントしてくれるのでした。子供宛にひらがなで書かれた招待状が届いて、一番のオシャレをして母に連れられて父勤める会社へ行くと、大きなコンサートホールのようなところで一人一人に「しっかり学んでください」と声をかけながら手渡してくれるという・・・もの凄い数なのにとてもアットホームな雰囲気で、とても感激した記憶がある。
ランドセルそのものはあの頃は赤と黒しかなかったし、当時流行のピカピカしたやつではなくて、マットな暗めの赤で、使っているとシワシワしてきて、正直「皆と違うな」とは思ったのですけど、モノがわかるようになってくるととってもそれが素敵に思えて、そりゃー大事にしました。
その方、今は故人となられましたが、私の中では子供の頃から尊敬する人。子供ながらに会社設立の経緯を本で読んで「この人みたいな人になりたい」とも思ったし、そんな会社に勤める父を誇りにも思ったし。きっと父もこの人に憧れたに違いない!とまで思ったもの。晩年は子育てや教育に関する著書を随分と出されていました。確か基金なんかも作られていたように記憶してる。

話が酷く逸れました。つまりランドセルって我が家ではそういうもん。ブランドや値段ではなく、6年間大事にすべく宝物なんです。毎日背負って、頑張って学ばなくては!という気分にさせてくれるもの。それを何かつまらない基準でバカにされたような気分になったので、多分腹がたった。ということなのだろうな、と考える。細かいことでイライラする必要もないのだけれど、なんとなく人の心に土足でどかっと入ってこられるのが耐えられないので、感傷的にもなってしまったわけでした。